母が回復期リハビリ病院に転院して、しばらく経った頃のことです。
その頃の母は、まだ歩くことはできず、車椅子に座る練習をしている段階でした。
リハビリが始まり、「これから少しずつ回復していくのかな」と感じ始めていた頃だったと思います。
そんなタイミングで、病院のソーシャルワーカーさんとの面談がありました。
その面談の中で、こんな話が出ました。
「介護認定、申請しておきますね。担当の人が病院まで来てくれるので、日程が決まったらお知らせします。」
そのときの私は、正直なところあまりピンと来ていませんでした。
介護認定と言われても、申請したら何がどうなるのか、制度の内容もよくわかっていませんでした。
「介護認定をすると何が変わるのか」
「いつから必要になるものなのか」
そういったことも、よく理解できていなかったと思います。
母からも特にその話について聞かれることはありませんでした。
きっと母自身も、まだよくわかっていなかったのだと思います。
回復期に入ったばかりの頃は、急性期とは違う戸惑いもありました。
✅ 回復期に入って家族が最初に戸惑ったこと
認定調査は病院で行われた
介護認定の申請をすると、後日、認定調査の担当者が病院まで来てくれることになりました。
母が緊張しないようにという配慮で、面談は病室ではなく、いつも過ごしている食堂で行われました。
調査では、今できることと、できないことについていくつか質問されました。
たとえば、
「お風呂は一人で入れますか?」
という質問には、
「介助する人がいないと一人で立てないし、体も洗えません」
と答えました。
「左手はどのくらい動かせますか?」
という質問のときは、実際に動かない左手を見てもらいました。
家族も同席して大丈夫と言われていたので、私たちもその場で一緒に話を聞いていました。
この頃、母の体の状態についても、少しずつ現実を理解していく時期でした。
✅ 左側が見えていないかもしれないと気づいた瞬間
面談は10分ほどで終わった
認定調査自体は、それほど長いものではありませんでした。
私たちにいくつか質問をしたあと、調査員の方はこう言いました。
「このあと、担当の看護師さんにもお話を聞くので大丈夫ですよ。」
面談は10分ほどで終わりました。
家族への聞き取りが終わったあと、調査員の方は看護師さんのところへ向かっていきました。
そのときはまだ、よく分かっていなかった
そのときはまだ、この調査がどんな結果につながるのかも、
介護認定によって何が変わるのかも、正直よくわかっていませんでした。
ただ、回復期リハビリ病院に入ると、こうして少しずつ「退院後の生活」を見据えた話が進んでいくのだと感じ始めた頃でもありました。
回復期という時期は、家族の気持ちと制度の動きにズレが生まれやすい時期なのかもしれません。
家族は「回復してほしい」という気持ちでいっぱいですが、制度や支援の準備は、退院後を見据えて早めに動いていきます。
そのズレの中で、
「いつ動けばいいのか」
「まだ早いのか、それとも遅いのか」
家族として判断に迷う場面が出てくるのだと思います。
回復期に入れば安心できると思っていましたが、実際にはそう簡単ではありませんでした。
✅ 回復期に入ったのに、不安が軽くならなかった理由

